『真言108万回シリーズ』は、密教の神々からの要請で始まったプロジェクトですが、どうしても、話をする上で、なじみが薄かったり、聞きなれない不思議な言葉がたくさん出てきてしまうので、分かりづらい部分があるかと思いましたので、最初に、天界の仕組みも含めて、基本的なところから簡単にまとめて、お話ししていければと思います。
≪密教の神々について≫
最初に、天界の光の存在のグループの一つである【密教の神々】について、少しお話ししたいと思います。
まず、私が天界と呼んでいるのは、5次元にある、人間の進化をサポートするために肉体を持たない光の存在たちが活動している領域のことを指します。
(次元の分け方は諸説あるので、あまりこだわらなくて大丈夫です。)
天界は、大天使の階層、天使の階層、光のマスターの階層など、それぞれの存在の持つ波動によって、明確な階層に分かれております。
その中で、今回お話しする【密教の神々】は、
■ 「光のマスターの階層」に属しており、
■ 『悟り』や『衆生済度』(しゅじょうさいど)のエネルギーを司り、
■ 主に地球上の「東洋世界に降り立ったグループ」になります。
(↑これが、天界における【密教の神々】の主な特徴です。)
(『衆生済度』とは、生きとし生けるもの全てを救い、悟りに導くことを指します。)
宗教的には、仏教や密教を中心として描かれており、地球上の降り立った場所が近いことからインドや日本においては、同じエネルギーを司る存在同士は、ヒンドゥー教の神々や神道の神々と、習合(同一視)されることもよくあります。
(ヒンドゥー教のサラスヴァティー ⇔ 密教の弁財天 ⇔ 神道の市杵島比売命、など)
また、仏教では、お釈迦様が中心となりますが、
密教においては、宇宙の中心を大日如来(だいにちにょらい)と定め、全ての仏(密教の神々)は、大日如来がその姿を変えたものと捉えられております。
密教の神々の中には、それぞれ仏としての位があり、「如来部」「菩薩部」「明王部」「天部」などと呼ばれております。
密教の神々を呼ぶ時は、大日「如来」、地蔵「菩薩」、不動「明王」、大黒「天」など、神々の名前の後に位の呼称をつけて呼びます。
仏の位の中で、最高位の「如来」は、完全に悟りを開いた仏です。
エネルギーも高く、地球上や人間に直接関わることは少なくなります。
そのため、地球上や人間に直接関わる場合は、自身の眷属を使ったり、自身を菩薩など他の仏に姿を変えるという方法を取ります。
(例:阿弥陀如来は、人間を助けるために、千手観音菩薩に姿を変えて地上に降りてくる、等)
如来には、大日如来、釈迦如来、阿弥陀如来、宝生(ほうしょう)如来、薬師如来、などがおります。
次に来る仏の位が「菩薩」であり、如来になるために修行している仏です。
人間を直接助けるために地上に降り立ち、衆生済度(しゅじょうさいど)を行います。
観音菩薩や地蔵菩薩、文殊菩薩など、菩薩は一般的にも人々を助けてくれるイメージが強いかと思います。
菩薩には、他に、虚空蔵(こくうぞう)菩薩、弥勒(みろく)菩薩、普賢(ふげん)菩薩、などがおります。
次に来る仏の位の「明王」は、憤怒の形相をした仏が多く、煩悩を断ち切ったり、仏の道から外れた者を引き戻したり、悪を調伏(ちょうぶく)したりする役割を担います。
不動明王は有名ですが、右手に持っている剣で煩悩や災厄を断ち、背中に背負う炎で煩悩を焼き尽くし、左手に持っている羂索(けんさく:縄のこと)で悪を縛り、衆生を仏道に引き戻します。
明王には、他に、不動明王を含めた五大明王(降三世(ごうざんぜ)明王、軍荼利(ぐんだり)明王、大威徳(だいいとく)明王、金剛夜叉(こんごうやしゃ)明王)や、愛染(あいぜん)明王、孔雀明王、烏枢沙摩(うすさま)明王、などがおります。
仏の位の「天部」は、護法善神という仏法を守護する神々になります。
様々な役割を担っており、大黒天・弁財天・吉祥天のように福の神の役割を担っていたり、四天王(多聞天・持国天・増長天・広目天)のように、仏の住まう須弥山を守護したりと様々な存在がおります。
そして、天部には、十二神将や八大龍王など、「天」がつかない存在もこの位に属しております。
また、密教の神々の中には、夜叉や羅刹、阿修羅などかつて悪行を行っていた存在が、仏法に帰依(きえ)し(仏の道に目覚め)、仏法を守護する神々となったものも多くおります。
そのため、そのような存在は、光で無い領域においても活動することができ、光で無い領域において、その領域にいる存在と戦ったり、その領域にいる衆生を助けることが出来ることも特徴的なこととなります。
≪密教の神々の持つ持ち物について≫
密教の神々のグループが、
『衆生済度(しゅじょうさいど)』(生きとし生けるもの全てを救い、悟りに導くこと)を、
担っていることは前述しましたが、
衆生済度の目的を果たすために、密教の神々は様々な道具を使います。
それは、『持物』(じもつ)と呼ばれ、密教の神々が自身の役割を果たすために手に持つ特別なツールです。
不動明王は、利剣(りけん)という剣と、羂索(けんさく)という縄を持ちます。
そして、右手に利剣を持って煩悩と災厄を断ち、左手に羂索を持って、悪を縛り、衆生を仏道に引き戻す、ということを行います。
このように、密教の神々は、自らの役割に応じた持物(じもつ)を持ち、また、その持物を使って役割を果たすのです。
≪密教の神々の持物の例≫
■ 薬師如来:薬壺(やっこ)(あらゆる病を治す霊薬が入った壺)
■ 虚空蔵菩薩:剣(智慧を表す剣)、如意宝珠(にょいほうじゅ)(宝を生み出す珠)
■ 地蔵菩薩:如意宝珠、錫杖(しゃくじょう)(スズの音で厄災を祓い、悟りへと導く)
■ 大黒天:袋(七宝が入った袋)、打出の小槌(願った物が出る槌)
■ 弁財天(二本腕):琵琶
■ 宇賀弁財天(八本腕):如意宝珠・鍵(宝蔵のかぎ)と剣・戟(ほこ)・輪宝・宝棒などの武器
■ 毘沙門天:宝塔(ほうとう)(宝を増やす塔)・宝棒(ほうぼう)(敵を払う棒)
■ 吉祥天:如意宝珠
■ 愛染明王:五鈷杵(ごこしょ)、弓・矢などの武器、宝瓶(ほうびょう)(宝を生み出す瓶)の上に座っている
福の神や財宝神であれば、如意宝珠などの宝を生み出すものを持つことが多く、
戦いの神の側面を持つ存在は、武器を持つことが多いです。
また、ローマ神話の恋愛の神であるキューピッドは、弓矢を持ち、
恋の矢を射ることで恋愛の情を起こすことが有名ですが、
密教で『良縁成就』と言えば愛染明王です。
その愛染明王も持物として弓矢を持っているのは、とても興味深いですね。
そして、極めつけは、千の手を持ち、
どのような衆生をも漏らさず救済しようとする千手観音。
描かれるだけで40近い持物があり、どのような場面でも
人々を救済できるように、他の仏の持物をほぼ全て持っていると言われています。
≪梵字について≫
『梵字』とは、古代インドで使われていたサンスクリット語を表わす文字になりますが、『梵字』は密教と密接に関わっております。
まず、密教の神々の働き・エネルギーを、音として表したものを『真言』(サンスクリット語で『マントラ』)と呼びますが、その『真言』を記すときは梵字が用いられます。
さらに、密教の神々は、『梵字一文字』で表されることもあります。
これは、種子(しゅじ)と呼ばれ、梵字一文字に、特定の仏の全てのエネルギーや働きが、種のように凝縮され内包されているとされ、
その梵字は、『仏そのもの』であり、それ自体が神聖なものとして扱われるのです。
例えば、
↑これは「タラーク」という梵字で、一文字で【虚空蔵菩薩】そのものを表わします。
↑これは「マ」という梵字で、一文字で【大黒天】そのものを表わします。
↑これは「ソ」という梵字で、一文字で【弁財天】そのものを表わします。
↑これは「ウーン」という梵字で、一文字で【愛染明王】そのものを表わします。
特定の梵字が、密教の神々そのものを表わすことから、その梵字を祀ったり、梵字自体に祈ったりするなど神聖なものであると同時に、それ自体が信仰の対象となったりもするのです。
また、↓こちらの梵字は「キリーク」と言いますが、
一文字で、【阿弥陀如来】そして【千手観音菩薩】を表わします。
【阿弥陀如来】と【千手観音菩薩】について、お話ししたことを覚えていますでしょうか?
密教の神々の最高位の「如来」は、地球上や人間に直接関わることが少ないため、地球上や人間に直接関わるために、より低い位の仏に自身の姿を変えるという方法を取ります。
【阿弥陀如来】は、人間を助けるために、【千手観音菩薩】に姿を変えて地上に降りてくるのですが、元が同じ仏であることから「キリーク」という同じ梵字でそれぞれの仏が表されているのです。
≪真言について≫
『真言』(サンスクリット語で『マントラ』)とは、古来より受け継がれてきた
【密教の神々の働き・エネルギーを、音として表したもの】
のことを言います。
例えば、弁財天の真言は【オン ソラソバテイエイ ソワカ】であり、
この真言は、
【弁財天のエネルギーと働きを、この物質世界で音を通して具現化するもの】
になります。
また、同じ密教の神でも、複数の真言があったりします。
例えば、『良縁成就』で有名な愛染明王(あいぜんみょうおう)という神には、
大咒(たいじゅ)と呼ばれる最も長い
【オン マカラギャ バゾロシュニシャ バザラサトバ ジャク ウン バン コク】
という真言があり、
中咒(ちゅうじゅ)と呼ばれる
【ウン タキ ウン ジャク】
という真言があり、
小咒(しょうじゅ)と呼ばれる
【ウン シッチ】
という最も短い真言があります。
効果としては、もちろん大咒が最も効果が高く、小咒は簡略化した真言になります。
こういった、『真言』は、
<自ら真言を唱える>
あるいは
<自分のために真言を誰かに唱えてもらう>、
ということで、
【その真言のエネルギーを自らが受け取り、その存在の働きを自分自身に作用させる】
ということができるのです。
また、密教において、真言は≪決まった数を数える≫ことできちんと効果が発動します。
その数は、最も短い3回から始まって、
7回、21回、108回、1080回、1万800回、10万8000回、そして108万回となっております。
もちろん、どの数で唱えても、真言のエネルギーは発動しますが、
108万回という数が最も強力に発動することは間違いありません。
最後に、『真言』は、誰でも唱えることができるものではありますが、
≪最も強力にその効果が発動する≫為には、いくつかの条件が必要となります。
それは、
1.伝法灌頂(でんぽうかんじょう)と呼ばれる密教の秘儀(イニシエーション)を受ける
(伝法灌頂を受けることで、密教の神々の世界に自分が入り、神々との強力な縁を持つことができます。)
2.密教の神々の個別の儀式(修法)の伝授を受ける
(密教の神々の個別の儀式(修法)の伝授を受けることで、
特定の密教の神のお力を発動させることができるようになります。)
3.修法(儀式)の中の正念誦(しょうねんじゅ)と呼ばれる箇所で、真言を唱える
(儀式の中の正念誦の箇所で真言を唱えることで、その密教の神と行者が一体となります。)
1と2の伝授を受けた者が、3を行うことで、
【行者はその密教の神と一体化した状態で真言を唱える】ため、
最も強力に真言のエネルギーを発動させることができるのです。
≪密教の儀式について≫
密教は、
【現世利益を肯定し、煩悩や欲望を昇華させて悟りへと導く】
という特徴を持っています。
仏教では、肉体人生を終えた後、極楽浄土に行くことを目的とする教えもあったりますが、
密教では、あくまで、【肉体を持った現世での幸福】を中心に考えます。
現世での人間の煩悩や欲望を否定するのではなく、
現世利益を肯定し、煩悩や欲望を増大させるのではなく昇華させることで、
肉体を持ったまま悟りへと至ること(『即身成仏』(そくしんじょうぶつ))を目指すのです。
それを達成するために密教には様々なものが用意されておりますが、
最も影響力のあるものの一つが古来より秘法として受け継がれてきた【密教の儀式】になります。
ここで言う密教の儀式とは、護摩や修法(しゅほう)のことを指します。
護摩とは、行者が式次第に沿って手順を進め、
特定の密教の神を護摩壇の中央に焚いた炎の中に召喚し、
召喚した存在と一体となった状態で真言を唱え、願意の成就を祈念するものになります。
また、修法とは、護摩と同じく行者が式次第に沿って手順を進めるものですが、
護摩壇の炎ではなく、自らの内に燃やす炎(内護摩)に特定の密教の神を召喚し、
召喚した存在と一体となった状態で真言を唱え、願意の成就を祈念するものになります。
(昨日お話しした真言は、これらの密教の神と一体となった状態で唱えることで最も強力に真言のエネルギーを発動させることができます。)
どちらの儀式も、行者が
人間としての行い(身)、言葉(口)、想い(意)(⇒これらを三業(さんごう)と呼ぶ)
を
印を結び(身)、真言を唱え(口)、仏を想い描く(意)
ことで、
仏としての行い(身)、言葉(口)、想い(意)(⇒これらを三密(さんみつ)と呼ぶ)
に変えていく、ということを行っております。
また、これらの儀式には、目的に応じて、4つの分類がなされます。
1.息災(そくさい)祈祷
⇒ あらゆる災難(体、心、お金、運気、そして、物理的な災難等)を除く為のもの
※体の災難:病気、お金の災難:貧乏、心の災難:不安・心配、運気の災難:不運・不幸、物理的な災難
2.増益(ぞうやく)祈祷
⇒ あらゆる利益(りやく)(体、心、お金、運気等)を高める為のもの
※体の利益:健康、お金の利益:豊かさ、心の利益:安心・満足、運気の利益:幸運・幸福
3.敬愛(けいあい)祈祷
⇒ 人からの尊敬や親愛、人徳や人望を高める為のもの
※人間関係・夫婦関係の円満、恋愛や結婚などの良縁成就、ビジネスの良縁・人脈、人を惹きつけるカリスマ性等
4.調伏(ちょうぶく)祈祷
⇒ 悪意や悪存在を祓い滅する為のもの。
(転じて、戦国時代には、戦の相手方が弱るように調伏祈祷が行われたりしました。)
(国の命運を左右する戦で、当時、当たり前のように使われていたことから、
どれほど効果が信じられていたかが伺えます。)
これら密教の儀式は、現世利益をもたらすために行われるものですが、
実際には、密教の神々が衆生済度(しゅじょうさいど)の目的の為に
この世界に降りて来て、直接関わってくれるものですので、
人間の運命を転換し、現実を変容させるほどのポテンシャルを秘めております。
密教の儀式は、誰が行うのか、どの存在を召喚するのか、どの程度エネルギーを増幅させるのか、
それを何回受けるのか、などによって、効果の出方が変わってきます。
ですので、
修行し始めの方よりも、より長く修行を積んだ方が行った方が効果は高いですし、
専門外の神よりも、願いごとを得意分野としている密教の神を召喚した方が効果は高いですし、
100回の真言よりも1万回の真言の方が効果は高いですし、
1回儀式を受けるだけよりも、100回儀式を受ける方が、
当たり前ですが効果は高くなります。
修行を積んだ方が、
目的に応じた密教の神を召喚し、
真言の回数等でエネルギーを増幅させ、
できるだけ多くの回数の儀式を受けることで、
待ち受ける運命を転換し、現実を望む方向に変容させ、
圧倒的な現世利益を享受することができるのです。
『真言108万回シリーズ』は、
伝法灌頂を受けた私 葵原自身が、
伝授を受けた特定の密教の神の修法(儀式)を行い、
その存在と一体となった状態で真言を108万回唱え、
ワークを受けられる方の願意の成就を祈念していくものになります。